三大栄養素・窒素編
今回は作物の三大栄養素の窒素についてです。
この栄養素中の一つ、窒素は一体作物に対してどういう影響を及ぼすのかをお伝えしていきたいと思います。
窒素とは
窒素とは
窒素(ちっそ、英: nitrogen、羅: nitrogenium)は、原子番号7の元素である。元素記号はN。原子量は14.007。
一般に「窒素」という場合は、窒素の単体である窒素分子を指すことが多い。
学生の頃、化学の授業なんかで習いましたね。「すいへいりーべ、ぼくのふね・・・・」なんて皆さんも勉強した思い出はあるのではないでしょうか。
実はこの窒素というものは空気中に78.08%含まれています。(酸素が20.95%、その他成分が0.97%)
窒素は生活の中で意外と利用されています。例えば
・冷却剤(液体窒素)
・食品の酸化防止のための封入ガス(ポテトチップスの袋に入れたり)
・消火器の加圧粉末式・蓄圧粉末式の圧力源
・アンモニア生産の原料
・溶接
などなど、窒素は様々な場面で利用されています。意外と身近にあるものですね。
窒素が作物に与える影響
その身近にある窒素は作物にどういった影響を与えるのでしょうか。
【植物体内での働き】
窒素はアミノ酸やタンパク質などに含まれ、生物にとって大変重要な成分です。植物では葉の緑色を良くする働きがあります。
各種アミノ酸、タンパク質を構成する主要な成分なので実、葉、茎、根など植物体全体の生育を促進する働きがあります。
窒素は作物を成長させるためには必ず必要です。ただ、植物は窒素をそのまま吸収することはできません。土壌に含まれる窒素を微生物が分解することで無機化され、植物が吸収できる形になります。
窒素のデメリット
窒素は成長に必要ですが、多すぎても少なすぎても作物の成長に悪影響を及ぼしてしまいます。
【窒素が多い場合】
・葉が増え過ぎる
・花や実はつきにくくなる。
・全体的に株が大きく育つが、軟弱な状態になるため、病害虫の被害が発生がでる。
・あればあるだけ吸収されてしまう
【窒素が少ない場合】
・葉(主に古葉・下葉)が黄色くなる。
・生育が悪くなり、株が貧弱になる。
・実や花がつきにくくなる。
まとめ
窒素は成長するためには必ず必要ですが、多くても少なくても作物の成長を阻害してしまう要因となるので追肥などの際は気をつけて与えていきましょう。
今回はここまで。